縁の下の力持ち、ネットローラーを作る鉄工所の建設
ネットローラーってご存知ですか?
漁師が海にかけた網を引き揚げるために使う大きなローラーです。
そのローラーを作るための鉄工所を建設させていただきました。
底曳網や地引網などの重労働を支えるのに、ネットローラーは必須アイテム。
そのネットローラーを作る鉄工所は漁業を支える縁の下の力持ちのような存在です。
今回の鉄工所には、今まであまり付けたことのないものを取り付けました。
何かというと、水圧開閉装置です。
鉄工所内で何かあったときに、そこに消防車のホースを取り付け、水圧でシャッターを開閉するのです。
危険が伴う工場では、何よりも安全第一ですね。
もっとも、それが使われないことを心から願いますが(^^)
消防署の「消」のマークが付けられた水圧開閉装置
これがあると安心しますね
完成間近です
2018年6月、山奥鉄工所が完成。中ではごっつい作業が行われますが、
外観はスマートな仕上がりです。
山奥鉄工所(http://www.netwave.or.jp/~yamaoku/)
この後水圧開閉装置を取り付けて完成
鉄工所内。天井が高く、作業しやすい空間です
余談ですが、近くで船の進水式に遭遇しました(ネットローラーは船に取り付けますし、周りには造船所などがいくつもあるのです)
進水式というと、海に向かって船をゆっくりと押し出し優雅に着水する、というイメージがありませんか?
ちょっと神聖な感じ、というと大げさかもしれませんが、独特な雰囲気や高揚感がありますよね。
ところが、そこでは、なんと、クレーンで船を持ち上げ、海にぽちゃんと降ろしたのです。
ぽちゃん、です。
船を海に押し出す場所がなかったからだと思いますが、ちょっとコミカルで、子どもの頃に船や車のおもちゃで遊んだことを思い出すような、ほっこりした気持ちになりました(^^)
クレーンで吊り上げられての進水式
さて、もっと余談ですが、山奥鉄工所に着工したのは2017年の秋。ちょうど大潮の頃でした。
ふと海を見ると、潮位がものすごく高い。普段、船はロープで陸に繋ぎとめておきますよね。そのロープを巻きつけるところが海水で水没しています。
海水が陸地に迫っていて、船が今にも陸に上がりそうな勢いです。
海辺の町ならではの光景ですが、秋の大潮の時季は特に潮位が高くなるので怖く感じるくらいです。
普段は写真で水没しているところに立って、
ロープを繋ぎとめる作業をする
海面がすぐそこ!